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医師になってなにより力を入れてきたのは、どんな人にも理解してもらえる説明ができる能力を培うこと。
「病気の知識がない人でも理解できるように説明する」ことを厳しく指導されました。現在も、わかりやすく説明することを心がけて診察をし、納得した上で治療や検査を受けていただけるように努めています。
医師として力を入れてきたこと
丁寧に説明をすることを、厳しく指導されました。
医師になってから力を入れてきたことは、「わかりやすく説明する」能力を身につけることです。医師になって初めて勤めた病院で、「患者さまがお前のいっていることを分かっていないなら、その説明は何の意味もない」「どんな人に対しても、病気を理解できるように説明しなければならない」という指導を上司から受けてきました。
厳しく注意をされて、悔しいと思うこともありました。ですが、「説明は医師同士のディスカッションではないんだぞ。患者さまに通じるわけがないだろ」と言われて、とても納得したのです。その頃から、病気の知識がない方にも理解してもらえる説明ができるようにと、努力するようになりました。
初めての患者さまへの心がけ
診察をしながらお子さまの状態を一つひとつ伝えます。
初めてくる方に限りませんが、わかりやすい説明をするようにしています。ほかにも、胸の音を聴いて「せきはひどいけど胸の音はきれいですね」というように、お子さまの状況がその都度分かるように、診察しながら一つひとつお伝えしています。なぜなら、何も言わずに診察をして「検査しましょう」という診療をでは、親御さまも驚いてしまうからです。
例えば「胸の音が少し悪いかな」と言うと、親御さまは「えっ」と思いながら聞いています。そうすることで、診断が終わった後の「血液検査しましょうか」や「抗生物質飲んだ方がいいですよ」といった、検査や治療の提案を受け入れていただく準備ができると思うのです。そして、私の診断に納得していただいた上で進めていくことが大切だと思っています。
病院が苦手なお子さまへの工夫
無理に泣きやませようとせず、負担が少なくなるように診察します。
どうしても泣きやまないお子さまもいます。そういうときは無理に泣きやませようとはしません。泣いているときは自然と呼吸が激しくなりますが、実は泣いている状態というのは、深呼吸をしているのと同じ状態なので、聴診の所見を取ることができます。大人の方の診察で「深呼吸してください」と言って作ってもらう、聴診ができる状態なのです。
また、泣き方を見れば呼吸が苦しいかどうかもわかります。よく泣けているなら、息苦しいことはまずありません。小児科の医師は、泣いている子どもの診察に慣れています。泣きやませようとして機嫌を取ることに時間を割くよりも、その状態でおこなえる診察をする方が早く診察が終わりますので、親御さまにもお子さまにも、負担は少ないと考えています。
スタッフについて
優しく、柔軟な対応をするスタッフたちです。
当クリニックのスタッフは優しく、患者さまに柔軟な対応をしています。ですから、検査の予定日に、どうしても来院できなくなってしまった場合なども、遠慮なくおっしゃってください。笑顔で対応してくれると思います。私からスタッフに対して「こういう対応をしてくれ」と言うことはありません。自然とそういう人たちが集まっている感じです。丁寧で親切に接することを基本としてやっているのだと思います。
休日の過ごし方
妻と一緒にジムに通っています。
休みの日はジムに行ってトレーニングするように心がけています。一週間に2回おこなうプログラムをしているのですが、忙しいこともあり、週に1回トレーニングできるかなといった状態です。妻も同じジムに通っているので、一緒に出掛けています。
ほかには歴史に関する本を読むのも好きです。あと音楽は、今は聴くのがほとんどですが、学生の頃は楽器の演奏に、かなり力を入れていました。